モナコの銀行

モナコには銀行が多いのですが、この狭い国に、40行もの銀行があって、そこで雇われている人はざっと統計の数字を数えてみるだけでも、2392人もいます。(モナコ人口の13人に1人は銀行の従業員) 。 しかし、何故か日系の銀行は一行もありません。
この中で一番大きいのはクレディフォンシエードモナコ銀行で、モナコでの従業員数は373人。インドスエズ系で、レニエ大公もこの銀行の株をもっていますので、国が潰れないかぎりは銀行は安泰と言われています。 会長は、あのエンリコブラジョッティです。

規模の大きい銀行だけではなく、小さくて少数の顧客だけにサーヴィスしているプライヴェイトバンクもたくさんあります。この辺の事情は、小説や映画の世界での方がよくわかります。
残念ながら、僕はモナコにもスイスにも口座を持っているにもかかわらず、僕の口座残金では、銀行の人が秘密のドアを開けてくれるにはまだ足りないようです。( ゼンゼン足りない。)

モナコの銀行の人に聞くと、銀行秘密は、スイスよりも徹底しているとのことでした。詳しい事は今後いろいろ情報を集めて、このページに載せて行きますが、モナコの国の大事な柱、巨額の資金が動く銀行は、国によって守られていると言えるでしょう。

テロ、資金洗浄や大掛かりな犯罪などの疑いがなければ、銀行秘密は守られます。モナコが税務協定を結んでいるのはフランスだけなので、それ以外の国の税務署が調査を依頼しても相手にされません。もちろん日本とモナコに税務協定はありません。
また先に書いたように、モナコには、脱税の容疑では、いかなるモナコ居住者も本国へ帰すことはない、とモナコの法律で決っています。

 

 

先にあったニューヨークの事件で、テロに絡んで、モナコの銀行に口座を持つ人についても、名前などの調査があったようです。ある日本人の話によれば、モナコにあるイギリス系の銀行の口座から、日本まで調査が来てビックリしたとのことでした。しかし もともとモナコ系の銀行の口座については、なんの調査もなかったとのことでした。

脱税しようとしたフランス人がスイスに口座を持ったのは良いが、その銀行がBNP(パリ国立銀行)だったので、フランス税務署に全部情報が流れたという、笑い話のような実話があります。脱税などはしてはなりませんが、銀行の選択は大事だという事でしょう。

銀行によって口座を持とうにも紹介がないと相手にしてくれないところがあります。
モナコで居住権を取ろうとしたら、銀行の証明書も必要になってきますし、一度はお世話になるところです。ちゃんと調べて、相性の良い銀行を見つけたい物です。

モナコの銀行で口座を開くには、日本在住の人でしたら非居住者口座になります。口座も開くには、最低の預金金額があり、銀行によって違います。10万ユーロというところもありますし、10000 ユーロのところもあります。ヴィザカードなどをつくる事も可能です。
また、モナコ居住者になろうとする時に必要になってくる銀行の証明書の発行に当たって、銀行が要求する最低預金金額も、銀行によってかなりの差があります。

さきに税金の項目で書きましたが、モナコの銀行を通してすれば、アメリカの株の利益に対するアメリカの源泉徴収の率が大幅に下がっています。

銀行からいろいろな商品が出ていますが、円対 ユーロの為替リスクさえなければ、かなり有利な率のものがあるようです。僕は保険会社へ元金保証 年利5.25%保証で投資しています。知り合いのコンサルタントによれば、年7%くらいまで元金保証ユーロ建ての商品があるとの事です。

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